色々と中途半端。




ウォッチメン[映画]   米 2009年

 監督:ザック・スナイダー
 俳優:ジャッキー・アール・ヘイリー/パトリック・ウィルソン/ビリー・クラダップ  他


ジンキ: ★★★★☆☆☆☆☆☆

 ここ最近はアメコミ、というかコミックの実写化というのが流行っているようだけど、その中で今回取り上げる のは異色のヒーローコミック『ウォッチメン』だ。

 まぁ俺は映画化されるまで全然知らない作品だったんだけど、比較的各所での評価が高かったのでわざわざ 映画館まで見に行くことにしたわけなんだけど。ちなみに俺の家から映画館までは、ノンストップで車を走らせて 1時間40分かかる。うはwww超ド田舎www
 それでも俺は頑張って走ったのさ。仕事が夕方に終わってから少し眠って、夜七時に家を出てレイトショーの 九時スタートに間に合うようにね。ちなみにこの映画2時間50分あるので終わるのは深夜零時。そこからまた 二時間近くかけて家まで帰るわけだ! 映画一本観るのにこの苦労だよ!

 で、今回この評価w もう分かるよね?
 ここからはひたすらこの映画に対する俺の壮大な愚痴が始まります!
 ネタバレ? 八つ当たり? 器が小せぇ? 知ったことか!


 とは言っても、作品を紹介しないで文句垂れるのは失礼なので簡単にストーリーを。

 時は1985年。世界はアメリカとソ連の冷戦真っ最中。
 そんな中、かつてヒーローとして戦った男“コメディアン”ことブレイクが殺害される。ヒーロー禁止条例 によってほとんどのヒーローが引退していた中で唯一非合法で活動を続けていた“ロールシャッハ”は、この 事件に疑問を感じ、独自に調査を始める。
 やがて浮かび上がってくる数々の不審点、忌まわしい過去、そしてそれに乗ずるように高まっていく米ソ間の 緊張。さらにそれが一つに繋がり始めたとき、彼はこれが当初予想していた“ヒーロー狩り”よりもさらに 巨大な陰謀がうごめいていた事に気付く――。

 と、こんな感じでだいたい合ってると思いますw
 このストーリーを見て「面白そうだ」と感じて、なおかつ「ジンキの評価なんて当てにならないぜ!」と 豪語する方は、ここから下は読まないで映画館に行くなりDVD借りるなりお好きにどうぞ。


 さてさて。
 いや、確かに俺も予告編だけなら面白いだろうと思ってたよ、実際。しかし実際見てみるとどうにもこれが やってられん映画なわけさ。

 まずストーリーなんだけど、いくらなんでも詰め込みすぎw
 見終わってからウィキペディアで調べてみると、この漫画は全12巻のコミックらしい。で、この映画は そのどこを切り取ったのかと思って粗筋を見ると、何と全部! 12巻の 漫画の全てを三時間弱にブチ込んだわけだ。そりゃいくらなんでも無ぇーよw おかげで原作 知らない人は開始30分くらいは完全に置いてけぼりだよ!
 随所に原作を知ってる人なら分かるネタがちりばめられているらしいけど、そんなん分かるかい!

 しかも何というか、これは作品根幹を成すテーマにケチを付けるようなもんだけど、この作品ハードボイルドに したいのかSFにしたいのかよく分からん。つまりDr.マンハッタンの存在の異端さである。
 他のヒーローが体術とか小道具とかを駆使してガンバッテるのにw、彼は全裸 で飛び回って手をかざすだけで人を弾けさせちゃったりするわけだよ。言うなれば、『シティー ハンター』の世界でフリーザ様が「私の戦闘力は530000です」とか言っちゃってるくらい差がありすぎる。

 つか、俺は話の後半もうこのDr.マンハッタンがウザくてウザくて仕方が無かった。
 短い上映時間のせいで彼そのものの人間性が全部描ききれんかったせいもあるんだろうけど、ぶっちゃけ 全ての元凶は全裸で変態で浮気性で人間なんか見下してる くせにやたらエロいことばかり積極的で都合のいいときだけ人間に共感しようとするこのおっさんだろ。
 とりあえず服着ろよ、バカ。

 映像に関しても、いったいどこが今まで「映像化不可能」だったのか悩むような出来栄え。
 いや、確かにいろんな見せ場っぽいシーンはあるんだけど、『スパイダーマン』や『トランスフォーマー』、 『アイアンマン』なんかを観た後だと「ふ〜ん」で終わってしまう気がする。

 そのくせ、全編通して「ああ、このせいでR-15喰らったんだな」と分かる残虐シーンやエロスシーンが度々 出てくるけど、はっきり言ってそのシーン全部いらなかった と思う。
 人間の手を電のこで切るシーンや無駄に長いセックスシーンをわざわざ描くくらいなら、もっとキャラ 一人一人の心情や過去を分かりやすく掘り下げて欲しかった。
 つか、それ全部取っ払ってR-15指定もなくした方がまだ売り上げ伸びたんじゃないのか? どうせその シーン全部なくしてもストーリー普通に分かるんだし。


 まぁとにかくまとめると、この作品はいろんな要素を無理矢理入れようと して、結果全部中途半端に閉じ込めてしまった作品だと思う。
 リアルサスペンスにしたいのなら無駄なCGシーンは全て割愛してストーリーと人間関係をしっかり描く、 バイオレンスにしたければ複雑な原作のストーリーを改変してアクションに徹する、映像を前面に押し出したい のならプライドなんか捨てて『トランフォーマー』ばりに単純明快な話にしてCGに全てを賭ける。
 小説や漫画ならともかく、限られた時間でしか勝負できない映画なんだから、あれもこれもと望むのは どだい無理な話だ。もっとシンプルにしてほしかった。

 たぶんこの映画、原作のファンなら「原作の良い所が全然伝わってない!」と言うだろうし、原作を知らない 人であれば「で、結局何だったの?」という感情しか上映後残って無いんじゃないだろうか。
 出来れば俺も映画じゃなくて、漫画で読みたかった。そんな残念な映画。


 ちなみに、★四つの内三つはカッコ良すぎた“ロールシャッハ”の功績w
 マジあのハードボイルドさは渋すぎる。「人間は殺さない、だが“犬”は殺す!」はこの映画一番の名台詞だと 俺は勝手に信じ込んでいる!
 出来れば外伝的なものがあれば嬉しいけど、でもあの最期だからなぁ。・゚・(ノД`)・゚・。
 マジであのときは変態青オヤジに殺意が湧いた!

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